京都の梅の名所で早春の息吹に出会う!京都が誇る本当に美しい梅の名所10選
今年もすぐそこまでやってきた春の訪れ。そして早春の息吹を感じさせてくれる美しい梅の花々。今回は「京都が誇る本当に美しい梅の名所」の数々をまとめてご紹介。公開される梅苑や梅花祭などの情報はもちろん、歴史上の傑作と言われる屏風絵の中に登場している有名な梅の木などもご紹介していきます。
【1】北野天満宮
全国に約1万2,000ある天満宮、天神社の総本社として知られ、日本三天神の中でも最も有名な「北野天満宮」。地元京都では「北野さん」の愛称で親しまれ、全国から数多くの参拝客が訪れる京都観光の定番的なスポットの1つとなっています。
この北野天満宮では、毎年2月から3月にかけての時期になると「梅苑」が公開され、菅原道真公ゆかりの梅の花が京都の春の訪れを告げてくれます。苑内には約50種、1,500本もの梅が植えられ、公開期間中には茶屋で「梅茶」なども楽しむ事ができます。また、2月25日は「梅花祭」が催され、上七軒の芸妓さんたちの手による、華やかな野天の茶の湯を楽しむ事もできるようになっています。
住所:京都府京都市上京区馬喰町
アクセス:嵐電北野線「北野白梅町駅」から徒歩約10分
【2】梅宮大社
京都市の西側を流れる桂川。そしてその桂川の東側に位置しているのが「梅宮大社」で、創建は約1300年もの昔に遡ると言われています。この神社には「酒解神(さかとけのかみ)」という酒造りの神様を始めとした四神が祀られ、酒造りや酒にまつわる仕事に携わる人々が多く訪れるスポットとしても知られます。
そしてこの梅宮大社は京都で最も古くからの歴史を持つ梅の名所と言われ、神花と呼ばれる梅の木が約40種、550本の規模で植えられ、花を咲かせます。毎年3月の第一日曜日になると、梅産祭(うめうめさい)が催され、訪れた参拝客へは神酒としての梅ジュースも振る舞われています。
住所:京都府京都市右京区梅津フケノ川町30
アクセス:阪急電車嵐山線「松尾駅」から徒歩約10分
【3】下鴨神社
「古都京都の文化財」の1つとして、世界遺産にも登録されている下鴨神社。上賀茂神社と並んで京都の中で最も古いと言われる神社であり、現在では当たり前となっている「みたらし団子」という食べ物も、下鴨神社の「御手洗祭り」にその語源があると言われています。
そして下鴨神社の梅と言えば「光琳の梅」が有名で、葵祭における斎王代が禊ぎを行う御手洗川にかかる橋のそばにその梅の木は立ちます。この梅は江戸時代の絵師として有名な尾形光琳が晩年に描いた大作、「紅白梅図屏風(国宝)」の中にも登場する梅であると伝えられています。
住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
アクセス:京阪本線「出町柳駅」から徒歩約8分
【4】清涼寺
京都では「嵯峨の釈迦堂」という呼び名で知られ、春になれば境内で「嵯峨大念仏狂言」と呼ばれる独特の狂言も行われる清涼寺。987年に創建されたというこの浄土宗の古刹は、かつてのテレビ時代劇「鬼平犯科帳」のエンディング曲が流れる映像の中の一場面にも登場していた寺です。
この清涼寺の本堂の脇に咲く梅の花々は「軒端梅(のきばのうめ)」と呼ばれ、平安時代の女流歌人であった和泉式部が植え、梅の花の美しさを愛でたとも言われます。清涼寺にはその他にも豊臣秀吉の子供である豊臣秀頼の首塚や、源氏物語に登場する主人公、光源氏のモデルの一人と伝えられる源融(みなもとのとおる)の墓などのスポットもあります。
住所:京都府京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46
アクセス:JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩約15分
【5】二条城
出典:https://www.flickr.com/
1603年に徳川家康の手によって建てられ、幕末の1867年には大政奉還が行われ、江戸幕府終焉のスポットにもなった二条城。現在は世界遺産にも登録され、日本100名城の1つにも数えられており、広大な敷地内には美しい庭園の数々や、国宝、重要文化財といった建造物、文化財が多数保存されています。
この二条城の南西部には枝垂れ梅や紅梅、白梅、桃色梅など、約130本の梅の木が植えられていて、毎年2月から3月にかけての時期になると、様々な色合いの花を咲かせます。二条城には「源平咲き分けの梅」と呼ばれる珍しい種類の梅もあり、1つの木に紅白の花が咲くと言われます。
住所:京都府京都市中京区二条城町541
アクセス:京都市営地下鉄東西線「二条城前駅」から徒歩約4分
【6】京都御苑
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現在は「京都御苑」という名前で呼ばれ、市民に広く開放されているこの御苑は、かつての日本の中心地であり、平安時代から続く京都御所が今も大切に守られている場所でもあります。御所を中心とした広大な苑内には自然が溢れ、近隣市民にとっては散歩のコースとしてもお馴染みになっています。
毎年4月になると、京都御所の春季一般公開が行われる苑内の南西には、京都の様々な神社仏閣から譲り受けたという梅の木が梅林となって広がり、およそ200本の梅が美しい花をつけます。紅や白、ピンクに彩られた梅林の風景は京都市内の中心部の中でありながら、ほっと落ち着いた佇まいを私たちに見せてくれます。
住所:京都府京都市上京区京都御苑
アクセス:京都市営地下鉄烏丸線「丸太町駅」から徒歩すぐ
【7】青谷梅林
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京都府の南部、ちょうど京都と奈良の街の中間に位置している城陽市。ここはかつて、京都から五里、そして奈良からも五里の場所であったため、「五里五里の里」とも呼ばれたと言います。そしてこの地には鎌倉時代から知られていたという梅の名所、「青谷梅林」と呼ばれる梅林が広がっています。
数々の歌にも詠まれたというこの広大な梅林には1万本もの梅の木が植えられており、毎年2月下旬から3月の時期にかけては「梅まつり」が行われ、梅にちなんだ様々なイベントが行われる事から、地元に住む家族連れや子供たちも多く訪れます。
住所:京都府城陽市中中山
アクセス:JR奈良線「山城青谷駅」から徒歩約20分
【8】智積院
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東山七条に位置し、三十三間堂や京都国立博物館などの観光スポットもすぐ目の前にある大寺院が「智積院(ちしゃくいん)」。ここは全国に3,000もの末寺を持つ真言宗智山派の総本山であり、境内には京都を訪れる観光客の皆さんもまだあまり知らないであろう、数々の美しい庭園、景色が広がっています。
また、この智積院はかつて豊臣秀吉や千利休などを魅了したと言われる画家、長谷川等伯の傑作とも言われる国宝の作品の数々が保存されている事でも知られ、京都旅の真の醍醐味が味わえるスポットでもあります。四季折々で様々な花を目にする事ができるこの寺院にも、美しい紅梅や白梅などが咲き誇ります。
住所:京都府京都市東山区東大路通七条下ル東瓦町964
アクセス:京阪本線「七条駅」から徒歩約8分
【9】上賀茂神社
出典:https://www.flickr.com/
鴨川の流れを遡った京都市の北部に位置し、下鴨神社と並んで京都で最も古い神社と言われている「上賀茂神社」。古都京都の文化財の1つとして世界遺産にも登録され、毎年5月には京都三大祭りの1つである「葵祭」が行われ、総勢500名以上の優美な平安行列を目にする事ができるスポットとしても有名です。
厄除や災難除、方除などのご利益で有名な上賀茂神社の境内は、数々の時代劇ドラマの撮影場所になっている他、梅の花が咲くスポットとしても知られています。毎年2月には紀州梅の会の人々による「梅の花献上奉告祭」という祭りも行われるなど、紀州の梅と上賀茂神社には、昔から深いつながりがあります。
住所:京都府京都市北区上賀茂本山339
アクセス:市営地下鉄烏丸線「北大路駅」下車、北大路バスターミナルから37系統に乗車
【10】渉成園
出典:https://www.flickr.com/
京都・東本願寺の飛び地境内として知られている「渉成園(しょうせいえん)」。国の名勝にも指定されているこの庭園は、1641年に江戸幕府の3代将軍である徳川家光から約1万坪もの土地が寄進され、作庭されたと言われている庭園であり、四季折々で美しい花の色と景観を見せてくれます。
毎年2月から3月にかけての時期になると、双梅檐(そうばいえん)や閬風亭(ろうふうてい)の周辺に植えられた梅の花が紅白に美しく色づき、京都の街に春の息吹を教えてくれます。園内の回遊式庭園を巡りながら、早春には梅を、春には桜を、そして秋には紅葉の美しさを感じる事ができる、市街中心部の貴重な名所となっています。
住所:京都府京都市下京区下珠数屋町通間之町東入東玉水町
アクセス:JR「京都駅」から徒歩約15分
ニホンタビ編集部
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