トップ > 関西地方 > 京都府 > 京都市 > 日本三大えびすの恵美須神社、福笹発祥の地でえびす様に優しくノックしてみる旅

日本三大えびすの恵美須神社、福笹発祥の地でえびす様に優しくノックしてみる旅

記事公開日:2016/01/13

日本三大えびすの1つに数えられ、長年に渡って地元の人々に愛される京都・恵比須(ゑびす)神社。今回は商売繁盛で笹持って来い!の掛け声でお馴染みの福笹や、様々な福にあやかれるこの神社の見所や楽しみ方をご紹介していきます。

京都・恵比須(ゑびす)神社


日本三大えびす、そして「商売繁盛で笹持ってこい」の福笹が生まれた神社

 

四条大橋を渡って祇園へと入り、大和大路を南へと下がった先にある「京都恵比須(ゑびす)神社」。ここは大阪の今宮戎、そして兵庫の西宮戎と並び、「日本三大えびす」の1つに数えられている神社です。古くから商売繁盛に関するご利益がある神社であり、現在も四条や祇園界隈で商売を手掛ける地元の人々が多く訪れる神社として知られています。

 

一見すると、さほど大きくない神社ではあるのですが、実はこの恵比須(ゑびす)神社は、「商売繁盛で笹持ってこい!」という、あの有名な掛け声でお馴染みの「福笹」の発祥地だとも言われています。今からおよそ400年も前に、十八代目の宮司である中川数馬義幸さんという方が「福笹」を考案し、広く浸透していったのだそうです。

 

境内のえびす様

 

縁起物・福笹の意味と、参拝客に人気の福アイテムたち

 

恵比須(ゑびす)神社の境内に座っているえびす様。右手には釣り竿のようなものを持っておられますが、この釣り竿の姿をヒントに、福笹が生まれたのだとか。笹には弾力があって折れてしまう事がない、そして節目正しく、真っ直ぐと伸びて成長し続ける、しかも葉が落ちずに年中青々と茂る。こういった特徴にちなんだ縁起物だと言います。

 

毎年、1月10日に行われる「十日えびす」の大祭では、「商売繁盛で笹持ってこい!」という掛け声とともに、えびす様の福にあやかりたい人たちがここを多く訪れます。そして縁起物の福笹はもちろん、福をかき集めるという福熊手、さらにはかき集めた福を取り入れるための福籠なども人気となっているのだそうです。

 

えびす様の顔が掛けられている鳥居

 

にこやかなえびす様の顔

 

えびす様の鳥居の下には、福にあやかる大人や子供たちの姿も

 

境内には、にこやかなえびす様の顔が掛けられている鳥居があります。実はこのえびす様の顔のすぐ下を見て頂くと、バスケット状の箕(み)と呼ばれるカゴの中に、お賽銭のようなものが入っています。

 

お賽銭を投げ入れる子供や大人たちの姿

 

そして鳥居の下には、このえびす様の顔の下のカゴの部分を狙って、一生懸命にお賽銭を投げ入れようとする子供や大人たちの姿があります。いつの頃からか、鳥居の下から見事このカゴにお賽銭を入れる事ができれば、願い事が叶う、良い事があると言われるようになったそうです。

 

恵美須神社の本殿

 

一命を救ってくれたえびす様に感謝して。臨済宗の開祖がこの地に創建

 

本殿にはえびす様に手を合わせる人たちの姿が。京都の恵比須(ゑびす)神社は、鎌倉時代の1202年(建仁2年)に、臨済宗の開祖として知られる「栄西禅師」によって建てられたと言います。かつて宋の国で学び、日本に戻ろうとした栄西禅師は、宋から日本へと戻る船で暴風雨に遭遇し、命を落としかけます。

 

そんな時、栄西禅師の目の前にえびす様が現れ、暴風雨から救ってくれた。その事に対する感謝の気持ちから、すぐ隣にある建仁寺の創建時に、この地に恵比須(ゑびす)神社を建てたのだそうです。栄西禅師の墓(廟)は東隣の建仁寺開山堂にありますが、遺言に沿って、この神社の真東に廟があるのだそうです。

 

八幡神社と猿田彦神社

 

白太夫神社と天満宮

 

境内には末社もあります。八幡神社と猿田彦神社、そして白太夫神社に天満宮も。ちなみに恵比須(ゑびす)神社には、あのパナソニックの創業者、松下幸之助さんが奉納したという「財布塚」と、京都の重鎮経営者であった吉村孫三郎さんが奉納した「財布塚」という塚もあるのだそうです。ついうっかり見逃してしまいましたが、毎年9月の第4日曜日に、名刺・財布の感謝祭という神事も行われているそうで、長年お世話になった財布や名刺たちに感謝する、そんな場となっているのだそうです。

 

本殿の左隣にある小さな場所

 

最後はえびす様へもう一度参拝するのを忘れずに

 

京都の恵比須(ゑびす)神社では、本殿に参拝した後に、もう一箇所参拝すべき場所があります。それは本殿の左隣にある小さな場所。この日も多くの方が、本殿で手を合わせた後に、この小さな場所へと向かっていました。

 

優しくトントンと叩いてくださいと書いてある戸

 

近づいてよく見ると、「優しくトントンと叩いてください」と書いてあります。これはえびす様のお肩をたたくお詣りで、ノックするように、優しくお願いしますとのこと。えびす様も随分年を召されているとのことで、少し耳が遠くなっておられる。だからこの向こうにいらっしゃるえびす様に優しくトントンとノックしてから、お詣りするのだそうですよ。何だかとても可愛らしいえびす様に思えて、ノックをしていると、思わず親近感も湧いてきますよ。

 

今回ご紹介した京都旅のスポット

 

名称:京都恵美須神社(ゑびす神社)
住所:京都府京都市東山区大和大路通四条下る四丁目小松町125
拝観時間:8:30~17:00
拝観料金:無料
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」から徒歩約6分
駐車場:なし(近隣にコインパーキングはあり)

 

plastictニホンタビ編集部

日本には奥深い魅力を持った素晴らしいスポットがたくさん!ニホンタビがもっと楽しくなる、そんな大人のための旅行情報を発信していきます。

 

祇園周辺の人気宿ランキングをチェック

関連するお薦め記事

人気があって、しかも満足度が高いという宿はどこ?日本全国の旅館の中から上位30の宿をランキングでご紹介!
憧れの絶景宿、文化の香り高い老舗宿、そしてコスパ力の高いお得な宿も!ネット予約で5%のポイント還元!
テーマで旅行スポットを探す
地域で旅行スポットを探す