河合神社、美人の聖地と言われるスポットでお化粧した鏡絵馬を奉納する旅
世界遺産である糺の森の一角に位置する「河合神社」。ここは鏡絵馬や美人水などで知られる美人の聖地。今回はこの河合神社の見所や楽しみ方、歴史の数々をご紹介していきます。
※写真は河合神社の鏡絵馬
美人の聖地と言われるスポットでは鏡絵馬が人気
世界遺産となっている京都の下鴨神社。その下鴨神社の境内に広がる糺の森(ただすのもり)は東京ドーム3個分もの広さを誇る古代からの原生林です。そして今回ご紹介するのは、この糺の森の一角にある神社。「美人の聖地」とも言われるこのスポットには日々多くの女性たちが訪れ、「美しい女性になれますように」という想いを込めて、「鏡絵馬」と呼ばれる絵馬の奉納を行なっています。
※写真は氷菓 美人水とかりん美人水
かりんの庭で穫れるかりんと御神水を合わせた美人水
境内には「氷菓 美人水」と呼ばれるものも。他にも「かりん美人水」という水まであります。下鴨神社には「花梨(かりん)の庭」と呼ばれる庭があり、毎年秋になるとたくさんの花梨(かりん)が実をつけると言います。そしてこのかりん美人水は、その花梨(かりん)と下鴨神社の清らかな水を合わせた飲み物なのだとか。ビタミンCやポリフェノールを多く含んでいるというこの美人水は、このスポットを訪れる女性たちの定番的な水になっているそうです。
※写真は鏡絵馬の御化粧室
※写真は鏡絵馬の書き方について
すっぴんの鏡絵馬に願いを込めて美しいお化粧を
境内の一角には「鏡絵馬の御化粧室」と書かれた建物も。ここを訪れた女性の皆さんは、この化粧室ですっぴんの鏡絵馬のお顔に美しくお化粧をしてあげます。そして裏面に名前とお願い事を記し、美の神様へと絵馬を奉納します。
※写真は鏡絵馬奉納にあたってのメッセージ
ちなみに鏡絵馬に関して、こんな事も書いてありました。「朝ごとにむかふ鏡のくもりなく あらまほしきは心なりけり」。毎朝向かう鏡が、曇りなく綺麗な状態だと気持ちが良いように、人の心も様々なものを映す鏡なので、常に清い状態を心がけたいもの。そんな意味の言葉が書いてあるのだそうです。
※写真は河合神社の鳥居
※写真は本殿へと続く門
美人の神、美麗神とも言われる玉依姫命を祀る河合神社
この鏡絵馬や美人水で知られる神社の名前は「河合神社」。糺の森の一角に位置する下鴨神社の末社であり、ご祭神は「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」。初代の天皇とされる神武天皇の母にあたる神様だそうで、安産、育児、縁結び、そして女性が一層美しくなりたいという願いを叶えてくれる、いわば女性にとっての総合的な神様とされています。河合神社では「美人の神様」「美麗神」とも紹介されています。
※写真は河合神社の境内
※写真は河合神社の本殿
実は方丈記で知られる鴨長明ゆかりの神社でもある
実はこの河合神社、美人の聖地であるのに加え、随筆「方丈記」で知られる鴨長明とのゆかりも深い神社なのだそうです。鴨長明はもともと、下鴨神社の神事を司る禰宜の家系に生まれたものの、家系の争いに敗れて神職に就けず、失意の日々を過ごした後に随筆「方丈記」を完成させていく事になります。この河合神社は禰宜の欠員が出た際に、鴨長明がその候補となっていた、本人にとっては忘れ難い神社なのだそうです。
※写真は境内の貴布禰神社
こちらは河合神社の境内に鎮座する「貴布禰(きふね)神社」。水の神様である高籠神(たかおかみのかみ)が祀られていて、京都市の北部、鞍馬にある貴船神社はこの貴布禰神社の総本宮にあたるのだそうです。
※写真は境内の任部社
境内にはサッカー必勝の守護神も
こちらも河合神社の境内に鎮座している「任部社」。ここには八咫烏命が祀られていて、あのサッカー日本代表のユニフォームのシンボルマークにもなっている、「八咫烏(やたがらす)」でお馴染みとなっています。サッカー必勝の守護神ともされ、サッカー関係者の方々にとっては大切な神様です。
※写真は境内の六社
今回ご紹介した京都旅のスポット
名称:河合神社(かわいじんじゃ)
住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
拝観時間:6:30~17:00
拝観料金:無料 ※鏡絵馬の初穂料は800円
アクセス:京阪電車「出町柳駅」から徒歩約10分
駐車場:下鴨神社に300台分の駐車場あり
ニホンタビ編集部
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