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奈良・三輪山の麓、大神神社と纏向遺跡へ!国の始まりの地と言われるパワースポットを巡る旅

記事公開日:2015/11/13

奈良盆地の神域、三輪山の麓に鎮座する大神神社の周辺には、箸墓古墳をはじめとする古墳が密集しています。そしてその傍の纏向遺跡は大和王権に関わる遺跡とされ、かつての「邪馬台国」があった地ではないかと言われます。今回は国の曙の地とも言われるパワースポットを巡る旅をご紹介していきます。

奈良・三輪山の麓、大神神社と纏向遺跡へ!国の始まりの地と言われるパワースポットを巡る旅

※写真は大神神社から望む奈良盆地

 

日本最古の神社の1つ、三輪山をご神体とする大神神社

 

大神神社(おおみわじんじゃ)は、奈良県桜井市三輪にある大和国の一宮。奈良盆地の東にそびえる三輪山(標高:467m)の麓に鎮座しています。三輪山自体をご神体とするため本殿というものは無く、拝殿の奥の三ツ鳥居から三輪山を拝する形式で、古い自然信仰の姿を残しています。ここは日本最古の神社の1つとされ、大物主神を祭神とし、三輪明神とも呼ばれます。

 

大神神社

※写真は大神神社。境内には厳かな空気感が漂い、重厚な佇まいの社殿が鎮座します

 

謎に包まれた古代祭祀の山。三輪山は大物主神を祀る悠久のパワースポット

 

三輪山は、一木一草に至るまでに神が宿る禁足の山とされ、山中には辺津磐座、中津磐座、奥津磐座と呼ばれる祭祀遺跡があります。この山に祀られる大物主神は、出雲の大国主神の和魂(にぎたま)とされます。記紀神話(※古事記と日本書紀を合わせた総称)によると、大国主神がともに国造りを行なっていた、少彦名神が常世に帰ってしまって困っていると、大国主神の和魂である大物主神が現れ、自身を三輪山に祀れば協力しようと述べて、三輪山に鎮座したとされます。

 

三輪山

※写真は大神神社から望む三輪山。原生森に覆われ、聖域に相応しいパワーを秘めます

 

幻想的な伝説を持つ箸墓古墳は日本最初の巨大墳墓。三輪山を背景に厳かな空気感が漂う

 

三輪山の北西麓には「箸墓古墳(はしはかこふん)」があります。全長278m、初期古墳の中でも最古級とされる3世紀半ば過ぎの前方後円墳です。つまりは日本最初の巨大墳墓ということ。日本書紀の三輪山説話によると、倭迹迹日百襲媛命(やまとととひももそひめ)は、三輪山の大物主神の妻となりますが、大物主神の本体が蛇であることを知り、驚いて倒れこみ、箸で陰(ほと)突いて死んでしまいます。そして箸墓は彼女の墓とされ、昼は人が造り、夜は神が造った墓だと伝わります。この説話が何らかの史実を比喩しているような気がしてなりません。

 

箸墓古墳

※写真は箸墓古墳。この巨大墳墓に三輪山の大物主神と倭迹迹日百襲姫命の伝承が残ることで、三輪山や大神神社の信仰の関わりと国の曙の関連性が指摘されます

 

3世紀の纒向遺跡は邪馬台国の候補地。大和王権発祥の地とも

 

宮内庁は箸墓古墳を倭迹迹日百襲媛命の墳墓として管理しています。しかし、魏志倭人伝が伝える「卑弥呼」の墓とする説も根強くあります。箸墓古墳の周辺、三輪山の北西麓に広がる「纒向遺跡(まきむくいせき)」は、弥生時代末期から古墳時代前期にかけての遺跡。ここは初期の大和王権の墓制(※墓の作り方)、前方後円墳発祥の地ともされます。

 

纒向遺跡の発掘調査に携わった考古学者たちは、この遺跡が都市計画を持ち、3世紀後半の大型の建物跡や、全国の土器が検出されることで、纒向遺跡を初期大和王権の王都であるとして、魏志倭人伝が伝える「邪馬台国」の地ではないかと考えています。そしてこの説は考古学界における主流にもなりつつあります。

 

纒向石塚古墳

※写真は纒向遺跡の中枢、纒向石塚古墳。箸墓古墳に先行する3世紀初頭の出現期古墳とされ、壺形の纒向型前方後円墳とも呼ばれます。

 

国の曙の地の壮大なエネルギー。大神神社のご利益でパワーアップ

 

大物主神は国造りの神、国家の守護神ともされ、全ての民に幸福を施すご神徳を持つとされます。そして大物主神は出雲大社の大国主神と同一神で、「縁結び」の神様でもあり、「蛇」の化身ともされることで、「金運アップ」のご神徳を持ちます。また、祭神の一人である少彦名神は薬の神様であり、「健康運アップ」のご利益があります。国の曙の地、三輪、纏向を巡り、大神神社の大いなるパワーを頂く歴史旅もお薦めしたいです。

 

今回ご紹介した歴史スポット

 

名称:大神神社(おおみわじんじゃ)
住所:奈良県桜井市三輪1422
アクセス:JR桜井線「三輪駅」徒歩10分
駐車場:社頭に無料駐車場あり
参考情報:大神神社の公式サイト

 

名称:箸墓古墳(はしはかこふん)、纒向遺跡(まきむくいせき)
住所:奈良県桜井市太田、箸中など
アクセス:JR桜井線「巻向駅」周辺
参考情報:桜井市立埋蔵文化財センターの公式サイト

 

あらき 獏(ばく)あらき 獏(ばく)

情報誌の編集者を経て、現在は文化、歴史系フリーライター。歴史を側面から探ることで、歴史の謎解きを楽しんでいます。

 

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