神々しいまでの美しさ!北アルプス上高地、河童橋周辺を散策する旅
長野県と岐阜県の県境に位置し、標高約1,500mの場所にある上高地。ここは北アルプスの中でも屈指の景勝地であり、古くから登山、そして生活の歴史が残る場所。標高2,000から3,000m級の山々に囲まれ、北アルプスの雪渓から流れだす雪解け水は、やがて梓川の流れを形成していく。その梓川にかかる河童橋からの景観は、まるでこの世のものとは思えないほどの美しさ。今回は神々しいまでの美しさを誇る、上高地、河童橋周辺を散策する旅をご紹介していきます。
日本の自然の美しさを知る場所「上高地」
国内で必ず一度は訪れておきたいスポットを挙げるとすれば、ここ上高地は外せないかもしれない。冬は雪深く、厳しい自然環境であるが故に山一帯は閉ざされる。そして主に春と夏の間にかけてだけ、訪れる旅人に美しく、優しい姿を見せてくれる。もしあなたが初めて上高地を訪れるならば、その神々しいまでの美しさ、景観に思わず心も動くだろうと思う。
槍ヶ岳や焼岳など、北アルプスの名峰たちに囲まれ、雪渓の雪解け水はやがて1つの流れとなり、群青色の梓川へと至る。これまでに経験がないほどに澄んだ空気と美しい水。長い時間をかけて形成された水の流れの中には、岩魚たちが自由に泳ぎまわり、森の中には優しくそよぐ風と音がある。上高地の豊かな自然に触れていると、日常生活の自分がいかに小さい存在であるかを思い知らされる。
上高地の持つ歴史と人
Water / 水紋(すいもん) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
上高地のシンボル的な存在となっている河童橋。この河童橋は誰が最初にかけたものなのか、その歴史は未だにわかっていないらしい。はるか以前、多くの人がまだここに足を踏み入れていない時代に、歴史にも名を残さない、この地で静かに生きてきた先人たちが、かけてくれたものなのだろう。
今でこそ国内屈指の景勝地とも言われる上高地だが、景勝地としてその存在が知られるようになってきたのは明治時代以降。江戸時代には僧侶が修行でこの場所に訪れていたという話もあるようだが、その当時はいわば秘境の1つであったのだろう。
そして上高地が広く知られるきっかけとなったのには、一人の外国人と一人の日本人の存在がある。英国人宣教師のW・ウェストンと、そのガイドを務めた上條嘉門次。ウェストンは1896年に著書「日本アルプス登山と探検」で上高地の素晴らしさを世界に紹介、この地が世に開かれていくきっかけを作っている。
今でも上高地を訪れれば、この地の魅力を世界に知らせたウェストンの石碑を目にする事ができる。また、ウェストンに上高地の素晴らしさを伝えた上條嘉門次については、今でも彼の心と魂が引き継がれ、この地で生き続けている。彼の子孫が上高地で「嘉門次小屋」を開き、囲炉裏で焼いた美味しい岩魚をふるまってくれ、旅人たちにつかの間の休息を与えてくれているのだ。
上高地の美しさ、その見所
上高地の美しさ、素晴らしさを言葉で伝えるのはなかなか難しい。この地を訪れればきっと気に入ってもらえるだろうと思うし、忘れられない、記憶に残る景色になると思う。ここでは写真を通してその魅力や見所を、いくつかご紹介しておきたいと思います。
View / 景色(けしき) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
kamikouchi_high ground Taisyoike Pond / T-Hino
大正時代に起こった焼岳の噴火によってできた「大正池」。訪れるタイミングによっては幻想的な光景を目にする事ができる。
明神池は別名、「鏡池」「神池」などと呼ばれる事もあるそうで、この神聖な場所には山を守る穂高神社の奥宮もある。
Trees / 木(き) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
レキタビ編集部
歴史スポット巡りや観光、老舗の歴史飯を味わう旅って案外楽しい!と言って頂けるような情報を発信したいと思います。
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