壮大な景観の鳥取砂丘、自然が造った造形美と砂丘ならではのサンドスポーツに触れる旅
鳥取県鳥取市の海岸沿いに広がる「鳥取砂丘」。ここは日本最大級の砂丘であり、国の天然記念物、そして日本の地質百選などにも選ばれ、山陰海岸国立公園の特別保護地区にも指定されている鳥取県のシンボルです。今回は見渡す限り砂丘が続く壮大な景観の中で、自然の造形美やユニークなサンドスポーツに触れる旅へとご案内します。
※写真は日本にいるとは思えないほど広大な鳥取砂丘の景観
砂丘の中で自然が持つパワーを感じ、砂簾や風紋の美しさに感動
鳥取県鳥取市の海岸に広がる「鳥取砂丘」。南北2.4 km、東西16 kmというこの砂丘のスケールは、観光で訪れる事ができる砂丘としては日本最大となっています。ここは海岸砂丘として国内で唯一、天然記念物にも指定され、気が遠くなるような年月をかけて生み出された自然の造形美は、訪れる人に感動を与えるほどです。
この鳥取砂丘には3本の砂丘列が走り、高低差は90mもあります。そして特徴的な地形としては大きく窪んだ「スリバチ」があり、大きなものでは40 mもの深さがあると言われます。この最深部は「オアシス」と呼ばれ、地下水が湧出して池を作ることもあり、斜面には流れるように砂が崩れ落ちた「砂簾(されん)」や、風によって造られた「風紋(ふうもん)」などの美しい模様を目にする事ができます。
※写真は鳥取砂丘の風紋
鳥取砂丘には「らくだ遊覧」などの人気のアクティビティも
鳥取砂丘の入口(東口)にはビジターセンターやレストハウス、土産物店などが立ち並び、市営駐車場の「鳥取砂丘ジオパークセンター」では、砂丘の自然美や生い立ちがハイビジョン映像やパネルで紹介されています。また、市営駐車場の向かいにある「鳥取砂丘会館」や「らくだ屋」などには長靴のレンタルもあり、「インフォメーションセンター」にはスリッパのレンタルや足洗い場などもあります。
そして鳥取砂丘では、らくだに乗って砂丘遊覧を楽しむイベントが人気です。この「らくだライド体験」は1,300円から楽しめ、訪れる観光客たちの注目を集めています。また、鳥取砂丘ではレンジャーたちがガイドや巡視活動を行っていて、散策コースの案内や写真撮影などのサービスも行ってくれます。
【参考リンク】らくだライド体験のらくだ屋
広大な砂丘ならではのメリットを活かしたスポーツも面白い
その他、鳥取砂丘では「パラグライダー」などのスカイスポーツも人気です。砂丘には障害物もないため、初心者の人でも安心して楽しむ事ができます。
【参考リンク】ゼロパラグライダースクール
【参考リンク】鳥取砂丘パラグライダースクール(砂丘本舗)
加えて砂丘の傾斜を利用した「サンドボード」はスノーボードにも似たスポーツです。ここでは日本で初めての「全日本サンドボード選手権大会」も開催され、全国から参加者が集まって注目されました。
【参考リンク】鳥取砂丘サンドボードスクール
さらに「ファットバイク」という砂の上を走る自転車もあり、一般的なマウンテンバイクの2倍もの幅がある極太タイヤで砂丘の雄大な景色の中を駆け抜ける事ができます(インストラクターによるレクチャーもあり)。
【参考リンク】トレイルオン
もう1つ、「砂丘ヨガ」と呼ばれるヨガは砂丘を舞台にした珍しい体験です。朝日や夕日を浴びながら、新月や満月のもとで砂丘と一体となり、大地と空と海のパワーを感じながらヨガを楽しむ事ができます。
【参考リンク】砂丘YOGA
砂の彫刻の凄さとはかなさに触れる砂の美術館、文人たちの足跡を知る文学散歩も
鳥取砂丘の入口(東口)からちょっと離れた場所には、「鳥取砂丘情報館(サンドパルとっとり)」や「鳥取砂丘 砂の美術館」もあります。砂の美術館は世界初の砂像の美術館で、毎年世界中から砂像彫刻家を招き、テーマに基づいた砂像を制作、期間限定の砂の美術館が開館します。世界レベルの砂の彫刻の凄さを感じつつも、時間とともに崩れていく砂像のはかなさ。砂から生まれてまた砂へと還っていく、残らないアートである点も魅力の1つです。
他にも砂丘周辺には有島武郎や高浜虚子、与謝野晶子などが砂丘を歌った歌碑、句碑が点在し、文学散歩も楽しめます。夏の夜にはイカ釣り船の漁火(いさりび)が夜の海に広がり、これも鳥取砂丘の風物詩の1つとなっています。
今回ご紹介した鳥取県鳥取市の旅行スポット
名称:鳥取砂丘
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山
アクセス:JR山陰本線「鳥取駅」より路線バス「鳥取砂丘」
駐車場:市営駐車場あり(有料)
名称:鳥取砂丘情報館(サンドパルとっとり)
開館時間:9:00~18:00
参考リンク:砂丘王国
名称:鳥取砂丘 砂の美術館
開館時間:9:00~18:00(開館期間は改めてご確認ください)
入館料:大人 600円、小中高生 300円
参考リンク:砂の美術館公式サイト
あらき 獏(ばく)
情報誌の編集者を経て、現在は文化、歴史系フリーライター。歴史を側面から探ることで、歴史の謎解きを楽しんでいます。
鳥取の人気宿ランキングをチェック