小坂鉄道レールパーク、トロッコやレールバイクも楽しいスポットで大正時代へタイムスリップ！
秋田県鹿角郡小坂町にある「小坂鉄道レールパーク」。ここは鉄道好きの方はもちろん、大人も子供も楽しめるユニークなスポット。旧小坂鉄道の線路と設備を利用した遊びと学びのスポットは素敵な魅力が溢れています。
秋田県北部に位置する鹿角郡小坂町。かつて小坂鉱山などで賑わいを見せたこの街には、惜しまれながらも廃線となった「小坂鉄道」を再現した施設があります。この小坂鉄道は明治時代から昭和にかけて運行された鉄道で、平成6年に旅客列車が廃止となり、平成21年に営業が終了しました。
そしてここで保管されていた貴重な車両などを有効利用しようと平成26年にオープンしたのが「小坂鉄道レールパーク」。小坂鉄道レールパークは旧小坂鉄道の線路と設備を利用した遊びや学びが体験できるスポットとなっています。
当時を再現したレトロな駅舎
平成25年に復元された小坂駅舎は、どこか懐かしいレトロな雰囲気。表札の文字も切符も、当時の形式をできる限り残していて、歴史を感じさせる展示物などもあります。パークの入場料や乗り物の乗車料をここで支払いますが、ここは観光トロッコの乗降場にもなっていて、トロッコが来ると本物の駅にいるかのような雰囲気。まるで当時の時代にタイムスリップしたかのような気分に浸れます。駅舎内のベンチに座っているだけでも画になるので、記念撮影のスポットとしてもお薦めです。
子どもと一緒に観光トロッコを体験！
「乗り物なら観光トロッコがお薦めだよ！」とスタッフの方に教えられ、大人300円、子ども150円で切符を購入。早速トロッコに乗り込むと、普段の生活でなかなか見ることのない「乗り物」に子どもたちは大興奮しています。
トロッコはまっすぐ、ゆっくりと線路の奥の方まで移動して行きます。そして折り返し地点には、トロッコに乗らなければ見る事ができない緑の生い茂った景色が。普段は入ることのない木々の合間にいると、冒険心がくすぐられてきます。ここで数分間停車した後は、またゆっくりと駅舎の方へ戻って行きました。
遮るものがない視界と爽快感はトロッコならではの体験。子どもたちは顔を出して景色を覗き込むなど、本当に楽しそうです。このトロッコは小さな子どもから年配の方まで、幅広く楽しめる乗り物だと思います。
汗だくで楽しむ爽快感「レールバイク」
トロッコに続いては、ここへ来たら絶対に乗りたかった「レールバイク」へ。線路の上を自力で進んで行くという、自転車のような乗り物です。前列の2人が運転役となり、遊びたがりの子供たちに運転を任せましたが、簡単ではありません。結構一生懸命に漕がなければ思うように進まず、汗だくになりながらも楽しんでいました。線路の上をこんな風に移動できるなんて貴重な体験！まるで自分が電車になったみたいで、何とも不思議な感覚でした。
機関車庫で体験しながら学ぶ
パークの中は体験ものばかりではありません。当時実際に使われていた機関車などを見学することもできます。駅舎からすぐの場所にある「機関車庫」は、昭和37年に建築されたものを修復したもので、小坂鉄道で活躍した車輌などが展示され、ノスタルジックな雰囲気を漂わせています。ここでは実際に運転席に乗ったり、部品を持つことができたりと、鉄道好きはもちろん、あまり詳しくない方でも十分に楽しめる展示場となっています。
幸せを運ぶ？！美しすぎる貴賓客車
駅舎には鮮やかなロイヤルブルーが美しい、「八１貴賓客車」が展示されていました。この客車は大正10年に秩父宮、高松宮両殿下が小坂鉱山をご見学なさった時に使用されたものなのだとか。細部までこだわって作られている木造客車で、中の座席なども丁寧に造り込まれていました。側面には同和鉱業株式会社の前身である藤田組の鉄道を表す社紋が付けられています。スタッフの方に促されて近づいて見てみると、「I」の下にはハートマークのようなものが。何だか小さな幸せを見つけたような、ほっこりした気分になりました。
いかがでしたか？小坂鉄道レールパークはかつての歴史を体感できるユニークな観光スポット。子どもが楽しめるトロッコやレールバイクなどは家族連れの方にもお薦めです。当時の雰囲気を再現した駅舎や車両展示場はノスタルジックで魅力的な雰囲気でした。鉄道好きの方ならぜひ一度は訪れておきたい施設だと思いますよ！
今回ご紹介した秋田旅のスポット
名称：小坂鉄道レールパーク
住所：秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古川20−9
営業日：土曜日・日曜日・祝日のみ
営業時間：9:00～16:00（最終入場15:30）
アクセス：東北自動車道「小坂IC」から車で約3分
参考リンク：小坂鉄道レールパークの公式サイト
秋田市在住のママフリーライター。知られていない地方の魅力をたくさんの人に伝えるべく、今日も探し歩きます。
