横須賀軍港めぐり、艦隊司令部の街で迫力ある艦艇の数々を見学する日本唯一のツアー旅
日本の海上自衛隊の艦隊司令部、そしてアメリカ海軍の主力艦隊の数々を目の前で見る事ができる唯一のツアー。今回は今、横須賀で大人気となっている珍しい見学ツアーの全貌をご紹介していきます。
現役の艦艇の数々を間近に見る事ができる、日本唯一の珍しいツアー!
海上自衛隊の自衛艦隊司令部や、アメリカ軍・太平洋艦隊の日本における主力基地となっている街、横須賀。ここは日本の中はもちろん、アジアの中でも非常に重要な海防の拠点になっている場所です。そんな横須賀の街で近年、大きな人気を集めているのが「軍港めぐり」という日本で唯一の珍しいツアーです。
見学ツアーのチケットは、すぐに売り切れてしまうほどの人気
軍港めぐりの船の発着場となっている「汐入ターミナル」。ここでチケットを購入して見学ツアーの船に乗るのですが、基本は前日までに事前予約を行なっていくのがお薦め。当日分のチケット販売も行なっているのですが、すぐに完売してしまうほどの人気ぶり。今回は運良くチケットを入手し、この見学ツアーの全貌を目にする事ができました。
見学ツアーの船に乗り、いざ汐入ターミナルを出発。海上自衛隊の司令部が置かれる長浦港周辺とアメリカ海軍の横須賀基地周辺をぐるりと巡る45分の船旅です。この日も満席の賑わいで、艦艇のナビゲートに精通したガイドさんがアナウンスを開始。乗船した皆さんのテンションも一気に上がります。
現役で活躍する潜水艦を、この距離で見る事ができる!
ターミナルを出港してすぐに見えてきたのが海上自衛隊の潜水艦。現役バリバリの潜水艦をこんな近い距離で目にする事ができます。ちなみにもっと近くまで見たい、観察したいという人は、出港前に双眼鏡をレンタルする事もできますよ。
見学ツアーの船が潜水艦のすぐ横をすり抜けていきます。嬉しいことに潜水艦の上に立つ隊員の方が手を振ってくれています。目の前のこの潜水艦、国内では横須賀と広島の呉だけにしか配備されていないのだとか。ガイドさんのアナウンスを聞き、皆さんからも「おお~っ」という歓声があがります。
続々と現れる艦艇たち!目を離す暇がないほど
続いて見えてきたのは海上自衛隊が誇る護衛艦「いずも」。ヘリコプターを14機ほど搭載できる大きさで、その長さは東京都庁のビルを横に倒したくらいにもなるのだとか。実際に目の前で見ると想像以上の巨大さ、ほんと人間がちっぽけに見えてしまいます。
そしてすぐ右側に見えてきたのはアメリカ海軍のイージス艦「マッキャンベル」。艦の中央に4枚の鉄板が貼られていて、中にはすごい性能のレーダーが搭載されているそうです。もしここでレーダーのスイッチを入れると、北は秋田県から西は兵庫県くらいまでの範囲を探知できてしまうそう。
続いてはアメリカ海軍のドック型揚陸艦「アシュランド」。普段は佐世保に配備されているという揚陸艦を、運良く横須賀で目にする事ができました。ちなみにこの場所には普段、アメリカ海軍が世界に誇る航空母艦「ロナルド・レーガン」が泊まっているそうです。数千人規模が乗るロナルド・レーガンが一度出港してしまうと、横須賀の街が少し静かに感じてしまうほどなのだとか。ロナルド・レーガンは今どこに向かっているのか、それは軍事機密らしいですが、日本海近郊とも南シナ海とも噂されます。
遠くに見えてきたのは海洋や深海を探査する機関、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の建物。6,500mもの深さまで潜る事ができる有人探査船「しんかい6500」で有名な機関です。今は水深12,000mの深さを目指して「しんかい12,000」の開発を進めているのだとか。日本の科学技術、やはりすごいですね!
まだまだ見所あり!海洋観測艦とは?
こちらは海洋観測艦「わかさ」「にちなん」「しょうなん」。海底の地形、潮流や水質などを全て調べ、データ化する役割を担っているのだとか。
こちらの二隻は最近のニュースで耳にする機会も多かった「掃海艇」。機雷除去を行う際に、磁力に反応してしまう機雷もあるため、船体は木造なのだそうです。この大きさの木造船を作れる職人はもう日本に数人しか残っていないそうで、今後は強化プラスチック製の船体に切り替わっていくという話でした。
写真を見て気付いた方もいるかもしれませんが、この日は海上自衛隊の様々な艦艇に、色とりどりの旗が飾られていました。見学したこの日、11月1日は海上自衛隊の発足記念日なのだそうですよ。
こちらは特務艇「はしだて」。天橋立にちなむ名前のこの艦艇は、いわば船の迎賓館。国内外からの賓客をもてなすこの艦艇は日本に一隻だけしかない珍しい艦艇だそうですよ。
護衛艦「おおなみ」「はたかぜ」、そして潜水艦救難母艦「ちよだ」。潜水艦に万が一のトラブルが発生した際に、救難するための艦船もあるのですね。
想像以上に見所が多く、内容盛りだくさんの軍港めぐり。45分の船旅はあっという間でした。巨大な護衛艦「いずも」の奥に映える夕陽も美しいですね。
軍港めぐりのお土産たちもご紹介
こちらは海上自衛隊の全面協力で作られたという護衛艦「きりしま」のチョロQ。見学ツアー会社さん曰く、今イチ押しのお土産だそうです。
その他にも空母型のチョコクランチや艦艇ごとのピンバッジも。そして横須賀と言えば海軍カレーがご当地グルメなので、各艦艇のカレーの味を再現したカレー缶も。この軍港めぐりの旅、艦艇ファンはもちろんですが、全く知識がない方でも思わず「すごいな!!」と声をあげるほどの楽しさでしたよ!
今回訪れたスポット
名称:横須賀軍港めぐり
住所:神奈川県横須賀市本町2丁目1-12(発着場)
乗船料:大人1400円/小学生700円/小学生未満は無料
駐車場:ダイエー横須賀店の駐車場が隣接
参考リンク:横須賀軍港めぐり公式サイト
レキタビ編集部
歴史スポット巡りや観光、老舗の歴史飯を味わう旅って案外楽しい!と言って頂けるような情報を発信したいと思います。