夜の横須賀・どぶ板通りを歩く旅。アメリカと日本が交差し、ブレンドされていく軍港の街
横須賀・どぶ板通り商店街。週末の昼間は観光で賑わい、雑誌やメディア等で取り上げられる事もあるこの場所も、夜になるとまた別の顔を見せます。今回は週末夜のどぶ板通りを歩いてみる旅をご紹介します。
横須賀の街の中心部に位置する「どぶ板通り商店街」。ここは「横須賀海軍カレー」や「横須賀ネイビーバーガー」など、近年の横須賀ご当地グルメを求める観光客が多く訪れる場所。全長300mほどの商店街でありながら、土産品のお店や飲食店などが数多く立ち並んでいるスポットだ。
上の写真はどぶ板通り商店街の街路灯に飾られているフラッグ(旗)。普通の商店街のフラッグと比べると、一際カッコよく、目を引くデザイン。芸者を思わせる女性がスカジャンを着て、暖簾の奥には軍艦のようなものが見える。外国から見た日本のイメージを、ビビッド且つシンボリックに伝えている。実はこの商店街では定期的にデザインコンテストを実施していて、最優秀賞に輝いた作品がこのように街路灯を彩る。
参考リンク:どぶ板通りフラッグデザインコンテスト
週末夜の横須賀・どぶ板通りは別の顔を見せる
週末の昼間は観光客で賑わうこのスポットも、夜になるとまた別の顔を見せる。ガラッと雰囲気が変わると言ってもよいのかもしれない。夜のどぶ板通りの街並み、その雰囲気はまるで海外にいるかのよう。バーやレストランのネオンが光り、ここはアメリカのどこかの下町なのだろうか?と感じる。英語が行き交う声が多いからなのか、そんな風にも思えてくる。
どぶ板通り商店街から歩いてすぐの場所、この向こう側には米軍基地「横須賀ベース」がある。もちろん一般の人は入れないエリアで、数多くのアメリカの人々がここに住みながら働いている。ちなみに横須賀ベースでは毎年「フレンドシップデー」というイベントを開催していて、この基地の中に入れてしまう日もある。一度だけ訪れた事もあるが、大変面白いイベントで、基地内の道路にはアメリカの様々な街の名前が付けられていたり、アメリカ本国の最新映画が上映される映画館があったりと、随分新鮮な体験ができた。
参考リンク:過去のヨコスカフレンドシップデーの様子
まるでアメリカを思わせるような、週末夜のどぶ板通り
話を元に戻すと、週末夜のどぶ板通りは、まるでアメリカのどこかの下町にいるかのような雰囲気がある。普段は厳しい環境下で働くアメリカ軍の人々も、週末くらいはゆっくりと息抜きをしたいのかもしれない。思い思いの私服を着たアメリカの人々がバーやレストランへ向かう。
まだまだ続く、ディープな横須賀の光景
どぶ板通りには今風の店もあるが、昔からここにある、少し寂れた古い雰囲気の店に目が向かう。ある意味、古きよき1950年代から70年代くらいのイメージを思わせる店たち。看板やネオンの1つ1つがロックな雰囲気でカッコよく見える。ローリングストーンズやジミヘンドリックス、オールマンブラザーズバンド、はたまたサタデーナイトフィーバー。どう表現してよいかわからないが、ロック世代なので、なんとなくクラシックな音楽のイメージでこの雰囲気を伝えたくなってしまう。ちょっとした妖しさの中に何とも言えないような艶が垣間見える。
あるレストランバーの前で、初めて目にした光景
周辺を歩いていると、あるレストランバーの前で初めて不思議な光景を目にした。レストランバーに集う日本の若い女性数名と、同じ店でお酒を楽しむ、私服姿のアメリカ軍関係者と思われる男性たち。店のドアがオープンな状態なので、盛り上がっている声も外に聞こえてくる。そして、少し離れた場所からその様子、成り行きをじっと見つめ、チェックしている軍服姿の人たち。どうやら万が一のトラブルになってしまわないように、アメリカ軍の中にもチェックを行うチームがあるようだ。この後もどぶ板通りで軍服の人たちが店を巡回する姿が何度か目に入った。
夜の繁華街で撮影ばかりを行なうと若干の怪しさもあるため、今回はここまでとさせてもらいました。週末夜の横須賀、どぶ板通りには昼間とは全く違う光景が広がっていました。昔も今も、ここは日本であり、アメリカでもある。かつて横須賀ファッションやJazz、ロック等の音楽でもトレンドを発信した街、今宵もアメリカと日本のカルチャーが交差し、不思議なブレンドが進んでいっています。
名称:どぶ板通り商店街
住所:神奈川県横須賀市本町2丁目7
参考サイト:どぶ板通り商店街公式サイトはこちら
レキタビ編集部
歴史スポット巡りや観光、老舗の歴史飯を味わう旅って案外楽しい!と言って頂けるような情報を発信したいと思います。
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