この主人公の大河ドラマが見たい!NHKに参考にして欲しい主人公ランキング
数々の歴史的人物が登場し、壮大なスケールで1年間にわたって放送されるNHKの大河ドラマ。過去には多くの名作が生まれ、記憶に残るシーンもたくさんありました。しかしながら近年は、イマイチピンとこないテーマ、主人公が取り上げられるケースもあり、期待とは異なる内容にちょっとがっかりしている人も多いはず。そこで今回はぜひ取り上げて欲しい!という大河ドラマの主人公に関するWebアンケートを実施。全国の男女200名に聞いた大河ドラマの主人公ランキングをお届けします。
みんなが見たい主人公は?1位は有名なあの人!
今回、この主人公の大河ドラマがみたい!というテーマで実施したWebアンケート。回答の中には有名な歴史的人物から、知る人ぞ知るちょっとマニアックな人物に至るまで、数多くの人物の名前が寄せられました。まずは気になるトップ3のランキングの結果からご紹介していきます。
※2015年7月にインターネットを利用し全国200名の男女にアンケート
1位になった千利休を推す人たちの声をご紹介
"茶人という立場で有名ですが、商人でもあり、かなりストイックな性質のアーティストでもあったと思います。既存の価値観に囚われずに美を追求し、自分なりの新しい定義を行なっていくという、今の世の中に存在していても、間違いなく世界的に注目される人物であったのではないかと想像します。様々な顔を持ち、最後は切腹で人生を追えるという、壮絶な人生を歩んだ千利休の生涯は、大河ドラマでもきっと見応えがあると思います。"
"現代でも茶道は至るところで受け継がれています。その元を作った千利休の侘び寂び、一期一会の精神が大河ドラマで描かれればとても面白いと思います。また、豊臣秀吉の命により、切腹した際の壮絶なエピソードなども興味深いです。私自身も茶道を学んでいますが、何年習っていても飽きることがありません。それくらいに茶道は魅力的なのです。多くの大名たちがこぞって学んだ茶道というものを大成させた、千利休の生き様が見たいです。"
2位には意外にも聖徳太子と細川ガラシャの名前
"実在自体が問われている聖徳太子ですが、「和を以て貴しと為せ」と教え、日本で初めて規律を重んじ、今の日本の礎を築いた人物。天皇家に産まれ、激しい反対を受けながらも仏法を取り入れ、現在でいう日本の独立に尽力した人物かと思います。実在が問われているからこそ、その一生がどのようなものだったのか、聖徳太子の人間的な面、神秘的な面、そして当時の日本の国土、人民はどのような生活を送っていたのか、様々な角度から描いて欲しいです。"
"細川ガラシャは悲劇性の強い人生を歩んだ人物ですが、かの有名な明智光秀の娘という出自は興味深く、父である光秀の再評価が進みつつある近年からも、新しい切り口で描かれることも期待できます。ガラシャ本人の戦国一と称えられるほどの美しさや、それによって生じた数奇な運命も、視聴者の心を強く惹きつけるものと思います。長岡京や熊本といった、ゆかりの地の人々にも今尚愛されていて、ガラシャの足跡を辿る旅も楽しめると思います。"
4位以降には今までにない新たな主人公の名前も
4位以降には様々な歴史的人物の名前が寄せられましたが、それらをまとめてご紹介。定番の名前からちょっとマニアックで新鮮な人物の名前まで、ユニークな結果となりました。
持統天皇?ある漫画がきっかけで推す人たちの声は?
"最近の大河ドラマは戦国時代か幕末かで、あまり代わり映えがしないようにも感じるので、思い切って古代など今までに扱ったことのない時代のドラマが見たいと思いました。持統天皇を挙げた理由は、里中満知子さんの漫画「天上の虹」が完結し、それを原作にしてもらいたいと思ったのと、古代日本で道路建設などの大事業を成功させ、国の礎を作り上げた政治家でもあるので、その波乱に満ちた生涯を一年かけてじっくり描けば、今までにない物語が楽しめるはずだと思ったからです。"
やはり出てきた伊能忠敬!この人物を推す人たちの声は?
"私の地元、千葉県から大河ドラマの主人公が選ばれた記憶がありません。大河の題材選びには町おこしの意味合いも大いに含まれると思うので、千葉を舞台とした初の大河ドラマを希望します。伊能忠敬は55歳という年齢で地図を作るべく、日本中を旅して測量したというその行動力にまず驚かされます。そして完成した伊能図の緻密さには、当時の測量技術を鑑みると感服の一言です。旅の間には様々な発見や困難があったであろうことは想像に難くありません。波乱万丈な生涯は大河ドラマの主人公にふさわしいと感じ、実現を切に願います。"
各地で数々の伝説を残す空海と、ドラマチックな人生のジョン万次郎
"高野山に真言密教を開き、全国各地に言い伝えを残した仏教のエリートが空海さん。どのような生き方をした人であったのか、苦悩はあったのか、仏教の宗派を超えて皆が知っておくべき人物だと思います。オリンピック開催時に日本を訪れる外国人に紹介しても恥ずかしくない人物であるとも思います。私のふるさとには杖を地面に突き刺すと、川の水が干上がったというような言い伝えもあります。それらの言い伝えを中心にしたエピソードが、いつもの大河ドラマと一味違って面白く出来ないものかと考えます。"
"ジョン万次郎をぜひ取り上げて欲しいです。そもそも遭難してアメリカに行き、また日本に帰ってくるというだけでも奇跡のような話です。その後も多くの幕末の志士と絡んで大活躍するなど、ストーリーも劇的であり、スケールの大きな話にもなると思います。その後も開成学校で英語を教えるなど、教育にも尽力していたので、1年間の大河のボリュームとしては十分だと思います。主人公には英語のできる福士蒼汰さんや伊勢谷友介さんが良いと思います。ロケ地が龍馬伝と被ってしまうため、実現は当面先になりそうですが、いつかは是非大河ドラマになって欲しいです。"
藤堂高虎という、なかなかシブいチョイスを推す声も
"火坂雅志さんの「虎の城」という歴史小説を読み、一気に藤堂高虎のファンになりました。現代風に言えば、当初は様々な主君に仕えるものの、うまくいかずに転職を繰り返し、豊臣秀長との出会いをきっかけに自らの強みを知り、その立ち位置を確立していく。負け組から這い上がって成長を遂げていくストーリーに加え、その間に様々な歴史的事件が起こって大変化が進む世の中、様々な人物が行き交う中で、タフに生き抜いていくこの人物は、変化が早くて先が見通せない今の時代の感覚にもぴったりの主人公になるのではないかと思います。"
オランダお稲ってどんな人?この人物を推す人の声は?
"日本近代医学史にその名を残す、あのシーボルトと丸山遊女との間に生まれた楠本イネ。当時の日本では受け入れられないであろう混血児というハンデを背負いながら、長崎を出て各地を転々とし、やがて西洋医学を志して日本初の女性産婦人科医になる。父のシーボルトは、いねが1歳の時に国禁を犯した罪で国外追放になったが、三十数年後に罪を許されていねと長崎で再会。いねは父の元でも西洋医学を学ぶことになっていく。シーボルトとの確執、鳴滝塾の門弟との交流など、その波乱万丈な人生はとても興味深いと思う。"
その他にはこんな人物たちを推す声も挙がりました!
今回のランキングでは全ての人物を紹介しきれませんでしたが、その他にも「弥助(織田信長に仕えた黒人の人物)」「竹中半兵衛」「長宗我部元親」「天秀尼(豊臣秀頼の娘)」「津軽為信」「関孝和」「前島密」「白洲次郎」「津田梅子」「保井コノ」「平敷屋朝敏」など、一味違う新鮮な主人公を望む声もありました。
また、自らのふるさと、地元地域のローカルスターとも言えるような歴史的人物を推す声も多く見受けられました。近年、イマイチピンとこないテーマ、主人公になることもあるNHKの大河ドラマ。NHKの方々にもぜひ参考にしてほしいと感じた内容でした。
レキタビ編集部
歴史スポット巡りや観光、老舗の歴史飯を味わう旅って案外楽しい!と言って頂けるような情報を発信したいと思います。