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歴史と革新の街・倉敷、江戸時代の風情に浸り、モノづくりと文化の香りを楽しむ岡山旅

記事公開日:2017/03/13

江戸時代には幕府の直轄領、天領として栄えた街「倉敷」。風にそよぐ柳の並木が倉敷川沿いに並び、商家の白壁やなまこ壁が往時の風情と美しいコントラストを見せてくれるこの街には、モノづくりの気風と文化の香りが今も息づいています。今回は伝統的な美観地区と旧街道筋や路地裏を巡りながら、倉敷観光の楽しみ方をご案内していきます。

倉敷川沿いに並ぶ白壁の商家

※写真は倉敷川沿いに並ぶ白壁の商家

 

江戸時代には天領として栄え、明治時代以降は近代産業が勃興した倉敷の街

 

岡山県倉敷市には伝統的な商家が立ち並ぶ美観地区があります。JR倉敷駅から歩いて10分ほどのこの場所には江戸時代からの風情が色濃く残り、白壁やなまこ壁などの町並みが往時の歴史を感じさせてくれます。そんな倉敷にはもう1つ別の顔があります。それはデニムや帆布、緞通といった繊維工業であり、同時に和紙やガラス、藍染などの伝統工芸も発達、今では新しい感性を活かした商品開発も盛んに行われ、注目される街にもなっています。

 

かつての江戸時代、幕府の天領とされた倉敷には代官所が置かれ、高梁川と児島湾を結ぶ運河としての倉敷川が整備されました。そして、年貢米の積出港や物資の集積地となった倉敷には、多数の町家や土蔵が立ち並んで繁栄を誇りました。

 

しかし、明治維新の時代の倒幕で倉敷の町は天領としての機能を失ってしまい、町の繁栄は失われてしまいます。そんな時に倉敷の将来を憂いた青年たちが立ち上がって新しい産業を興すことを提案、周辺で採れる綿花を活用した紡績産業の立ち上げを唱えました。この時の提案に賛同したのが豪商、大原孝四郎などの有志であり、明治21年(1888年)には倉敷紡績所(現クラボウ、クラレ)が設立されました。

 

そして、大原孝四郎の跡を継いだ大原孫三郎は、先人たちの事業を発展させて社会、文化事業にも取り組みました。彼は紡績工場内に学校を設立し、奨学会も開設。さらに大原美術館をはじめとした多くの文化施設を作るなど、現在の倉敷の文化的な礎を築きました。これが観光地としての倉敷だけでなく、文化、コンベンション都市として機能している倉敷の由縁です。

 

白壁の商家や川沿いの柳並木

※写真は白壁の商家や川沿いの柳並木。女子旅ではレンタル着物や浴衣姿での散策も人気です。夜には川沿いがライトアップされ、周辺のゲストハウスや旅館に泊まるのもお薦めです

 

白壁の商家群をはじめとした歴史遺産が集積し、文化の香り高い街

 

倉敷美観地区のメインストリートは有名な「倉敷川畔」。柳並木と川面に映える白壁の商家群をゆっくりと巡り、江戸時代にタイムスリップしたかのような歴史ロマンの世界に浸れます。

 

今橋のたもとには国の重要文化財である「旧大原家住宅」や、別邸「有隣荘」といった古い商家、邸宅が佇みます。そして対岸には日本最初の西洋美術館である「大原美術館」も。ここにはゴーギャンやモネ、マティスなどの世界的名画が収蔵されています。さらに中橋のたもとには米蔵を活かした「倉敷考古館」、そして対岸には洋風建築の「倉敷館」、その下手には土蔵を改装した「倉敷民藝館」「日本郷土玩具館」などが点在しています。

 

また、かつての川舟の風情が味わえる「くらしき川舟流し」を体験してみれば、ひと味違った角度で美しい町並みを楽しむ事もできます。

 

倉敷川に架かる中橋と倉敷館

※写真は倉敷川に架かる中橋と倉敷館。周辺には加計美術館や倉敷民藝館なども点在しています

 

川畔散策の後は、旧街道筋やディープな路地裏を巡るのもお薦め

 

倉敷川から道を一本隔てた「本町通り」は歴史ある旧西国街道。ここはかつて、地元の職人たちが軒を連ねたモノづくりの町でした。今では伝統の技と新しい感性を活かした細工ものや生活グッズ、ファッション雑貨などのお店が立ち並び、町屋の風情を活かしたセレクトショップのような一帯となっています。

 

また、本町通り界隈の路地裏を散策してみるのもお薦め。裏長屋の先や袋小路の場所に黒壁の屋敷や古民家カフェが現れ、小さな朝市が開かれていたりするなど、いつもと違うワクワク感を楽しみながら散策する事ができます。

 

そして美観地区の突きあたりは代官所の跡。ここには明治時代に建てられた紡績工場を活かした「倉敷アイビースクエア」があります。近代化産業遺産にも認定され、赤煉瓦に蔦(つた)が絡まるホテル。そしてアンティークオルゴールの博物館、キャンドルワールドなどが人気となっています。

 

本町通り界隈の風景

※写真は本町通り界隈の風景

商家のなまこ壁

※写真は倉敷の商家のなまこ壁

 

今回ご紹介した岡山県倉敷市の旅行スポット

 

名称:旧大原家住宅(国指定重要文化財)
住所:倉敷市中央1-2-1
※外観のみの見学です

名称:有隣荘
住所:倉敷市中央1-3-18
※外観のみの見学です

名称:大原美術館
住所:倉敷市中央1-1-15
入館料:大人1,300円、大学生800円、高・中・小学生500円
参考リンク:大原美術館公式サイト

名称:倉敷考古館
住所:倉敷市中央1-3-13
入館料:大人500円、大・高生300円、中・小学生200円
参考リンク:倉敷考古館公式サイト

名称:倉敷民藝館
住所:倉敷市中央1-4-11
入館料:大人700円、大・高生400円、中・小学生300円
参考リンク:倉敷民藝館公式サイト

名称:日本郷土玩具館
住所:倉敷市中央1-4-16
入館料:大人・大生400円、高・中生300円、小学生200円
参考リンク:日本郷土玩具館公式サイト

 

あらき 獏(ばく)あらき 獏(ばく)

情報誌の編集者を経て、現在は文化、歴史系フリーライター。歴史を側面から探ることで、歴史の謎解きを楽しんでいます。

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