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薩摩で幕末・明治維新のスポット巡り!数々の人材を輩出した鹿児島のパワーを感じる旅

記事公開日:2015/12/24

西郷隆盛や大久保利通など、その後の近代日本を牽引する人材を多数輩出した鹿児島の地。今回は薩摩の維新群像と呼ばれる男たちにまつわるスポットを巡り、幕末から明治維新へと移り変わる時代を感じる鹿児島旅をご紹介していきます。

錦江湾に浮かぶ桜島

※写真は暁の錦江湾に浮かぶ桜島

 

錦江湾、桜島を望む美しい市街地に散在する明治維新のスポット

 

江戸時代、幕末の薩摩藩は90万石もの石高を誇る雄藩としての存在感を見せ、時の朝廷からの信任も厚く、討幕においては官軍の主力となりました。そして長州藩や土佐藩とともに明治維新を成功へと導き、多くの人材を輩出していきます。そんな鹿児島は今や年間900万人の観光客が訪れる観光都市の1つ。噴煙を上げる桜島を望む美しい市街地には、明治維新の群像にまつわるスポットが散在しています。

 

写真は噴煙を上げる桜島

※写真は噴煙を上げる桜島。桜島は鹿児島のシンボルであり、常に薩摩隼人たちの心の支えでした

 

幕末の鹿児島に現れた島津斉彬は、明治維新の先駆者とも言われる

 

第11代薩摩藩主、島津斉彬(なりあきら)は富国強兵策を進め、他藩に先駆けて反射炉や機械工業を経営します。また、西郷隆盛、大久保利通などの人材を抜擢し、その開国思想は明治維新の先駆を成していきます。斉彬の卓越した識見は、松平春嶽から「英明近世の第一人者」とも称されたほどでした。

 

市街地の北、錦江湾に面した磯の地には島津家の別邸、「仙巌園(磯庭園)」があります。桜島を望む雄大な景観を誇るこの名園は、国の名勝にも指定されています。この庭園の敷地の「尚古集成館」は、斉彬が反射炉やガラス工場など、西洋技術での近代化事業を興した場所として知られ、現在は博物館として人気を集めています。

 

写真は仙巌園

※写真は仙巌園(九州旅ネット フォトギャラリーより転載)

 

近代日本の原動力となる多くの人材を生んだ「加治屋町」

 

西郷隆盛は薩長同盟の成立や王政復古に尽力し、戊辰戦争を主導し、江戸城無血開城などの功績を残します。また、大久保利通は廃藩置県、版籍奉還を成功させ、明治政府の中央集権体制を確立させていきます。そんな二人の生誕地は同じ、甲突川河畔の「加治屋町」という場所でした。当時の加治屋町は下級武士の居住地とされ、二人の他にも大山巌、東郷平八郎、山本権兵衛などの人材を輩出しています。現在の加治屋町には「維新ふるさと館」が建てられ、彼らの功績を紹介しています。

 

西南戦争における、西郷隆盛の最期の地「城山」

 

西郷隆盛は新たな政府へと参加をしますが、征韓論で敗れてしまった後は鹿児島へと戻ります。その後は私学校での教育に専念するのですが、士族の反乱が続く中、私学校の生徒の暴動から起こった、西南戦争の指導者となっていきます。そして新政府軍と戦い、敗北を喫して自刃する事となります。城山には西郷隆盛の最期の地「西郷洞窟」などの史跡が残されています。

 

この城山の麓には島津氏の居城「鶴丸城」が広がります。本丸跡には鹿児島県歴史資料センターの「黎明館」があり、明治維新をはじめ、鹿児島の文化遺産がここに展示されています。

 

写真は城山の麓、島津氏の居城であった鶴丸城跡

※写真は城山の麓、島津氏の居城であった鶴丸城跡

 

明治維新のスポット巡りには、周遊バス、カゴシマシティービューが便利

 

市街地では周遊バス「カゴシマシティービュー」が、鹿児島中央駅を基点に3つのコースを循環しています。「市電・市バス・シティビュー1日乗車券(大人600円)」の利用で、観光施設などの入館料も割引になってお得です。また、時間があれば、桜島にも渡りたいところ。桜島へは鹿児島港と桜島港を15分で結ぶ、市営の桜島フェリーが便利(大人160円)です。島内では周遊バスも運行されています。(2015年12月現在)

 

写真は仙巌園手前の石橋記念公園

※写真は仙巌園手前の石橋記念公園。ここには江戸末期に甲突川に架けられた石橋群が移築保存されています

 

今回ご紹介した鹿児島旅のスポット

 

名称:仙巌園(磯庭園)、尚古集成館
住所:鹿児島市吉野町
開館時間:8:30~17:30
入場料:一般1000円、小・中学生500円(仙巌園と尚古集成館 共通)
アクセス:鹿児島中央駅より車で20分、シティビュー「仙巌園前」
駐車場:専用駐車場(有料)
参考情報①:仙巌園の公式サイト
参考情報②:尚古集成館の公式サイト


名称:維新ふるさと館
住所:鹿児島市加治屋町23-1
開館時間:9:00~17:00
入場料:大人(高校生以上)300円、小・中学生150円
アクセス:鹿児島中央駅より徒歩8分、シティビュー「維新ふるさと館前」
駐車場:専用駐車場(有料)
参考情報:維新ふるさと館の公式サイト


名称:鹿児島県歴史資料センター「黎明館」
住所:鹿児島市鹿児島市城山町7-2
開館時間:9:00~18:00
入館料:一般310円、高・大生190円、小・中生120円
アクセス:鹿児島駅から徒歩15分、シティビュー「薩摩義士碑前」
駐車場:専用駐車場(有料)
参考情報:黎明館の公式サイト

 

あらき 獏(ばく)あらき 獏(ばく)

情報誌の編集者を経て、現在は文化、歴史系フリーライター。歴史を側面から探ることで、歴史の謎解きを楽しんでいます。

 

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