真偽を超える浪漫!全国に残る埋蔵金伝説を追いかけてみる歴史旅もお薦め
かつて歴史の中で名を馳せた人々。そしてそれらの人々にまつわる多くのエピソード。その中には「埋蔵金」に関する伝説も多数含まれていて、今の時代を生きる私たちをも魅了してなりません。そこで今回は歴史ファンの皆さんに教えて頂いた日本各地の埋蔵金伝説と、埋蔵金伝説の最新情報に触れる事ができるサイトをご紹介しておきたいと思います。伝説の真偽は定かでないにせよ、埋蔵金を追い求める歴史旅もまた、夏休みの楽しみの1つになるかもしれませんよ。
【1】箱根・仙石原に残る大久保長安の埋蔵金伝説
雄大な仙石原のススキの草原 (The field of silver grasses at Sengokuhara) / cyber0515
徳川家で金山奉行を勤め、石見、佐渡などの金山で増産を進めた大久保長安という人物がいます。この人物はかなり贅沢な暮らしをしていたため、死後には横領の疑いで実家の検分が始まります。すると、蔵や床下から膨大な金が出てきて徳川家康は激怒して財産を没収、お家は断絶します。しかしこの大久保長安には埋蔵金を隠していたという噂が広まり、その時に家康が集中的に探索したのが仙石原だとも言われています。「箱根仙石原から南へ行き、富士山が良く見える場所がある。そこに生えている黒いツツジの下に隠している」という具体的な噂まで広まったそうです。
【2】群馬・赤城山の徳川埋蔵金と、それを100年以上追い求める水野一族
徳川幕府の埋蔵金に関する伝説がやはり有名だと思います。1990年から1995年にかけて、「ギミアブレイク」と言う番組の中でかなり話題になりました。糸井重里氏をリーダーとした大規模な発掘プロジェクトの番組で、子供ながらにどうなるのかと食い入って番組を見ていました。当時、本格的なショベルカーを駆使して、幅100m、最深60mにもなるほどの掘削を行い、海外からは超能力者を呼び、ヘリを使って透視で探索するなどの凄い企画でした。そして忘れてならないのは、明治時代から今日に至るまでの100年以上をかけて、一族3代に渡って徳川埋蔵金を追い求めている水野一族の存在です。人生の全てを賭け、財産も全て発掘に投資するというところに大きな浪漫を感じさせてくれます。
【3】飛騨・帰雲城、内ヶ島氏の埋蔵金伝説
DSC_0760-shirakawamura / Konstantin Leonov
室町時代から戦国時代にかけて、内ヶ島氏という氏族がいて、室町幕府将軍の足利義政の命を受けて飛騨に赴き、鉱山の開発に当たったと言われています。そしてこの一族は天正大地震の際、居城であった帰雲城ごと土砂崩れで崩壊してしまい、一族から家臣に至るまでがそこで滅亡したとも言われていて、今でも内ヶ島氏が保有していた黄金が帰雲城に埋まっているという伝説があります。肝心の帰雲城は現存しておらず、場所も定かではありませんが、岐阜県大野郡白川村保木脇という場所には、帰雲城埋没地の石碑が建てられているそうです。
【4】徳島・三好市東祖谷、平家落人の埋蔵金伝説
徳島県三好市の祖谷地方には、源平合戦で敗れた平家の落人伝説が残されています。こちらには今も平家の末裔を名乗る人が多く住んでいると言われ、この地方の観光名所でもある祖谷のかずら橋は、平家の落人が追っ手から逃れるために、わざとシラクチカズラという植物で編んだ橋を架けたとも伝わっています。そして屋島の戦いで敗れた平家の一部が、軍資金を携えて祖谷にやってきて、剣山に近い場所に埋蔵金を埋めたとも言われています。四国はもともと平家の勢力が強かった地域ですから、都への反攻に備えてかなりの埋蔵金を隠したのではないかとも言われているそうです。
【5】長野・諏訪湖に残る武田信玄の墓と埋蔵金の伝説
戦国時代の名将であり、甲斐の国を中心に多くの金山開発を行ってきた武田信玄。その武田信玄の墓は甲府の武田神社にありますが、本当のところははっきりしないとも言われています。信玄は死に際して、自らの死は伏せよと命じて密かに埋葬されたとも言われ、その場所が今の諏訪湖の地底ではないかという話もあります。真偽のほどは定かではありませんが、諏訪湖の地底をソナーで調査したところ、武田菱の形をした人工物(らしきもの)が発見され、メディアで話題になった時期もありました。そしてその話から派生をしてなのか、武田信玄の軍用金が諏訪湖の地底に眠っているという都市伝説もあるようです。
日本各地の埋蔵金伝説を研究する「埋蔵金研究所」
日本各地には大きなものから小さなものまで、数多の埋蔵金伝説が残されています。ここでは全てをご紹介するのは難しいものの、もし皆さんが埋蔵金伝説にご興味をお持ちであれば、以下のサイトを見てみるのもお薦めですよ。
上記のサイトでは日本全国の埋蔵金伝説の最新情報が多数掲載されており、夢や浪漫を感じさせてくれるような逸話、エピソードの数々を目にする事ができますよ。もちろん、真偽のほどは皆さんご自身での判断になりますが、歴史好きの皆さんにはぜひご紹介しておきたいと思います。
レキタビ編集部
歴史スポット巡りや観光、老舗の歴史飯を味わう旅って案外楽しい!と言って頂けるような情報を発信したいと思います。